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アヴェ・ヴェルム・コルプスは体力勝負 [合唱]

KV618 (1).jpg

こんにちは。



キリスト教の信者の方は別として(ミサは日
本語で歌う?)合唱で宗教曲を主に歌ってい
る人の殆どの方にとってラテン語は必須だと
思う。
J・ラターとかヘンデルは英語だが少数派だ
からね。



レクイエムなど、初めて歌うときは対訳を渡
されても、意味がよくわからないまま歌って
は全く楽しくないものだ。



ドラマチックにフォルテで歌う箇所、繊細に
ピアニシモで歌うところ。なぜそうなのかと
理解して歌えば楽しみも倍加する。
ラテン語の読みと意味だけはしっかり勉強
したいもの。



聴く方にしても、何も知らないままで聴けば
管弦楽を聴いていると同じ。わからない言
葉だけだと、ヒーリングミュージックを聴いて
いる感じで眠くなってしまう。



私は、管弦楽をよく聞くが、言葉がないので
3、4楽章あたりで眠気がでてくることがあ
る。それが実に気持ちよくなるのだ。



合唱とかオペラについては、字幕を利用した
り、プログラムに歌詞対訳が印刷されている
コンサートも増えてきた。



「復活」などのオラトリオは、オペラと同じく壮
大な叙事詩で物語性があり、ドラマチックな
楽劇的要素を持つ。宗教的な芸術音楽とい
えよう。
字幕がないコンサートは、ぜひ対訳文を読ん
でから行きましょう。演奏を倍以上に楽しめ
るというものです。



宗教曲でも宗教的な儀式に使われるミサ曲
、聖歌、讃美歌で祭礼などに使われる音楽
は教会などで歌われるので宗教的な実用音
楽ということになる。



レクイエムはミサ曲として使われる。死者の
安息と、死者の罪の軽減を神に祈るという。
実際モーツアルト・レクイエム第1曲はいき
なリフォルテからはじまる。2,3曲もそう。前
半で力を使い果たしてしまいそう。まあ、途中
にソロ曲が2曲入るから休めるが。



pで静かに出る曲はラクリモサくらいなもの。
鎮魂という意味があるとはとても思えない。



後半のお経みたいなフーガは祈りそのもの
かもしれないけれど。延々と続くので体力が
途方もなくいる。



フォーレは繊細そのもので、PPPまでの表
現力が必要だし(これはかなり厳しい)、ハ
ーモニーの美しさを極限までに追求してくる。
抑制的な曲作りはとても日本的かもしれな
い。



現実に広島での追悼式でこの曲が歌われた
らしい。ただフォーレは「怒りの日」が独立して
いない(リベ・ラメの中に混入している)ため、
ミサ曲としては今一つ完全でない。劇場型な
のだ。でももう一度チャレンジしたい曲だ。



ブラームスのドイツレクイエムにいたっては
他のレクイエムと違いとても現世的だ。
死者の安息よりも、現世の人の精神の安息を
を願って作曲したといわれる。



初演されたときは随分賛否の議論があったと
聞く。しかもドイツ語だからハードルは高いこと
この上ない。
第3楽章の壮大なフーガ、第6楽章のハ長調
のフーガおよび神の賛美の大フーガが印象的
に残っている。



宗教的な意味についてはいま一つ理解の外
だが、これらレクイエムは紛れもなく名曲であ
ことは良くわかる。



私は、3年前にドイツレクイエム、今年6月に
なんとフォーレとモーツアルトのレクイエムを
一つのコンサートで歌った。
なんという幸運だろうか。



この次は2021年。コールメロディオンの60
周年の記念演奏会がある。どうやらそれが
私には最後のチャンスかな。



以上の曲以外の宗教音楽としては聖歌(カト
リック教会の歌詞を伴う典礼歌)・讃歌・讃美
歌(プロテスタント中心の呼称)・カンタータ・
コラール・モテットなどがある。歌おうと望め
ば歌えるチャンスはいくらでもあるのだ。



本題の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」はモテット
の範疇に属する聖体讃歌。
イエス・キリストの受難を歌っている曲。バッハ
以降のモテットの中では最高水準の曲だそう
だ。作曲はモーツアルトである。



実は来年5月の洋光台混声合唱団の「アンデ
イ・ムジークコンサート」で歌う。歌詞を日本語
に対訳してみた。


「めでたし、乙女マリアより生まれ給いし
まことのお体よ。

人々のため犠牲となりて、十字架上でまこ
との苦しみを受け、貫かれたそのわき腹か
ら血と水を流し給いし方よ。

願わくば、我らの死の試練に先立って、あら
かじめわれらに、(天国の幸いを)知らしめ
給え。



聖母マリアから生を受けたイエス・キリスト
が、人々のために犠牲となり、十字架にかけ
られるシーン。生々しい受難の状況が具体
的に歌われる。
(口語体で読みにくいかもしれません)



楽譜は一見するととても簡楽だ。半音さえ注
意すれば音は覚えられる、しかし・・・



最終小節にかけて耐え難く溢れてくる気持
ちを盛り上げるように歌えといわれる。しか
も抑制的に。
決してffでは歌わないのだ。



スタートは”sotto voce(声を忍ばせて)”
ソプラノの綺麗な声を目立たせること。
小節毎にcresc<  >dimの連続で歌う。
これがどんなに難しく体力がいるか。
響き以外はNGである。これも大変だ。



4声の息がぴたりと合わなければ絶対ハモ
らない。ビブラートなどが掛かるともっと合
わない。



ffで歌わないところがみそ。心からの気持
ち、歌い方で盛り上げるのだ。
各パートは出すぎず、ソプラノの綺麗な声に合
わせる、要はきれいな声で歌わなければなら
ない。



余計なテクニックは一切使わない。これほど気
を遣う歌は少ないね。
自主練習は音取り以外ほぼ困難だもの。



アヴェ・ヴェルム・コルプスの演奏動画をのせ
ました。シンプルでピユアな曲ですが・・・
でも、はぁ~(溜息が出る)!?





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