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「モーツァルト・レクイエム」を聴く。 [音楽]

 モツレク.jpg

歌のつばさ、naoka19です。

1月13日、県立音楽堂でモーツァルト・レクイエムの
演奏会を聴いた。13時開場前で、もう長蛇の列。
会場は満席だった。さすが、モツレクは人気が高い。

「横浜シティ・シンフォニエッタ第27回演奏会」
  「会場」: 県立音楽堂
  「独唱」: 山田英津子(ソプラノ) 清水華澄(メゾ・ソプラノ/アルト)
        大槻孝志(テノール)  青山貴(バリトン/バス)
  「合唱」: ソニー・フィルハーモニック合唱団
  「管弦楽」:横浜シティ・シンフォニエッタ
  「指揮」: 児玉章祐

当日は「みなとみらい昼どき合唱団」の仲間も多勢集った。
私は、昨年12月12日「モツレク」を聞いているので、
連続である。滅多にないことなので期待が大きい。

横浜シティ・シンフォニエッタは
今まで多くの古典派作品を主体に演奏してきた。
とことん古典派を追求するとのことで、本日も
大曲「モツレク」を演奏する。

 今回は、海外とも積極的に交流し、内外ともに活躍する
ソニー・フィルハーモニック合唱団約90名と
実力派揃いのソリストが加わるので、大層楽しみだ。

第一ステージはバッハとモーツァルトの交響曲を聴く。
弦楽器の柔らかい音色がいい。

第二ステージはいよいよ「モツレク」だ、
モーツァルトはこの曲を完成させることなく、
「涙の目 Lacrimosa」の作曲途中で亡くなった。
ラクリモサが絶筆となったのである。

後半部はモーツァルト作曲ではないにしろ、
モツレクは3大レクイエムであることは間違いない。
全編を通して聴いても違和感はないと思うが
いかがだろうか。

モーツァルトがオーケストラも含めてすべてを
作曲したのは入祭唱「イントロイト」のみといわれていた。
だが、最近の説では、オケ部分は未完だったようだ。

従来の説の、純粋なモーツァルト作曲ということで、
今回は「イントロイト」に絞り、合唱団員から見た
感想を書いてます。
もちろん、「キリエ」以下も聴きどころはたくさんだが、
次の機会に譲りたい。

「イントロイト」で現れる主題は、「Dies irae」や
「Lacrimosa」「Agnus Dei」などにも出てくる。
モーツァルトは、この主題で、
曲全体を統一させようと考えたのかも知れない。

★「入祭唱(Introitus)」の歌詞
Requiem aeternam dona eis, Domine,  主よ、永遠の安息を彼らに与え、
et lux perpetua luceat eis.        絶えざる光でお照らしください。
Te decet hymnus, Deus, in Sion.    神よ、シオンではあなたに賛歌が
                     捧げられ、                   
et tibi reddetur votum in Jerusalem.   エルサレムでは誓いが果たされます。
Exaudi orationem meam,         私の祈りをお聞き届けください。
ad te omnis caro veniet.        すべての肉体はあなたの元に返る 
                     ことでしょう。
Requiem aeternam dona eis, Domine,  主よ、永遠の安息を彼らに与え、
et lux perpetua luceat eis.        絶えざる光でお照らしください。

まず、弦楽器が古典派音楽で、
ワンテンポおいて管楽器がフーガで出てくる。
フーガはバロック形式の音楽である、
モーツアルトは弦楽器の古典派と管楽器のバロック様式のフーガを
レクイエムで融合させているのだ。

合唱は冒頭で木管楽器で出されたテーマによるフーガで始まる。
1stと2ndヴァイオリンのオクターブ下がるリズムが特徴的、
ここはヴァイオリンの聞かせどころである。

合唱と管楽器が掛け合いのようになり、
バスの合唱から、ソプラノ独唱に至る。
山田英津子さんの透明な声、素晴らしい!![ぴかぴか(新しい)]

モツレクはオーケストラと合唱との掛け合いが見どころ、
バイオリンをはじめとして弦楽器の繊細さが印象深い。

ミサ曲では、ソリストとともに合唱が重要だ。
私は合唱団員なので、どうしても合唱が気になる。

90名近い大合唱団、うち女声が7割、
バランスを懸念したが男声は良く響いていた。大健闘だ。
ソニー・フィルハーモニック合唱団は洗練されている。

合唱の「主よ、」から始まりクライマックスに達すると、
「et lux perpetua たえざる光で」に変わる。

「Exaudi orationem meam 私の祈りをお聞き届けください」
ではアルトと男声がExaudi(聞き給え!)を繰り返す。
そこに、華麗なメロディでソプラノの合唱が入る。

「orationem meam 私の祈り」の歌詞が
テノールの高いGからソプラノへと移行していくところが好きだ。

「ad te 汝に!」以降も、同じ呼びかけが
アルトから男声になされ、ソプラノ合唱がそれに応える。

同じ旋律に、まったく雰囲気の異なる伴奏をつける、
それらが整然と続く。
モーツァルトはやはり天才だな!と思う。

一回目とあまりにも雰囲気が変わるので、
同じ旋律が流れているとは信じられないほど。
モツレクの聴きどころだ。

オーケストラと合唱との掛け合いが多く、楽しめた。
特に弦楽器の演奏は繊細で良かったと思う。

さて、本日のベスト・パホーマンスはソリストだ。
バリトンの低音の響きとテナーの張りのある声、
ソプラノの透明な美声、素晴らしかった。
合唱団仲間の女性陣からはアルトの評判がすこぶる良かった。
ソリスト全員が、個性を発揮したといえます。[わーい(嬉しい顔)]

音楽堂は有数の響きの良いホール、
合唱で、一部ラテン語の発音が拡散してしまっていて、
聞き取れない箇所があったが、
全体に良い演奏だったと思う。

昨年度末に第九を歌った。モーツァルトのレクイエムも
一回は歌いたいものだ。

十分楽しめた演奏会でした。
出演者の皆さんは、正月早々で大変だったと思います。
お疲れ様でした。[るんるん]




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